原発は今も汚染水を流し続けている [原発災害]

いくら日本の首相がオリンピック招致の為に全世界に向かってウソとはったりをかましても、汚染水は流れています・・・・・

小出裕章氏の最近の放送書きおこしを転記させていただきます・・・

原発は「未来犯罪」
   小出裕章さん(京都大学原子炉実験所助教)


 福島第一原発事故で、1号機2号機3号機は炉心が溶け落ちて、その炉心がどこにあるのかもわからない、どうしたらいいのかもわからないという中で、何次もの重層構造で下請けさせられる原発労働者たちが、今この瞬間も作業にあたっているという状態です。

 4号機は事故当日運転はしていませんでした。それでも爆発して建物が吹き飛んでしまいましたし、未だに使用済み燃料プールという中に大量の放射性物質を抱えたまま、いつプールが落ちてしまうかもわからない困難な状況の中にあります。

 2011年の暮れに当時首相だった野田さんが、事故の収束宣言などというものを出しましたけれど、残念ながら事故はまったく収束していないのです。今現在も危機は続いています。

 運転中だった1号機2号機3号機は溶けた炉心がどこにあるかもわからず、ただ、ひたすら水を入れ続けて冷やすしかないということを2年半にわたって今日までやってきました。

 しかし、水を入れてしまえば汚染水があふれるのは当たり前なのであって、マスコミは最近になって「汚染水が大変だ」って言い始めたわけですが、私としては「なにをいまさら」と思いました。2011年3月11日から、ずっと汚染水は流れ出ていたのです。これからも何十年もこうした作業を続けなければいけない困難なものなのです。

 4号機は建屋が爆発し炉心の中にあった使用済み燃料も使用済み燃料プールというところに入れられていたのですが、そのプールが宙吊り状態になって今存在しています。そのプールの底には、広島原爆に換算すればおそらく1万4千発ぐらいに相当する膨大な放射性物質が宙吊り状態のプールの中に眠っているのです。一刻も早く何とかしなければいけないのですが、いかんせん、何かをしようとすれば労働者が被曝をするしかないという状態の中で、今でも苦闘が続いています。

 では今まで一体どれだけの放射性物質が環境に漏れてきたのでしょうか。国際的な原子力推進団体、原子力マフィアの一つの組織であるIAEAという組織があるのですが、その組織に日本政府が報告書を出しました。その報告書の中に大気中に放出したセシウム137という放射性物質の量が書き込まれています。その報告書の中で、当日運転中だった1号機から3号機を合わせると、広島原爆の168発分をすでに大気中にばら撒いたと、日本国政府自身が言っているわけです。

 しかし私はこの数字は過小評価だと思っています。なぜかと言えばこの事故を引き起こした直接の責任は東京電力という会社にありますが、その東京電力に「お前のところの原子力発電所は安全だ」「安全性を確認した」といってお墨付きを与えたのは日本政府なのです。福島原発事故の重大な責任は日本政府にあるわけで、私は「責任」という言葉は甘いと思いますので、「犯罪」と呼ぶべきことを日本政府がやったことになります。犯罪者が自分の罪を重く申告する道理はないのです。犯罪者が自分の罪をできる限り軽く見せたいと思ってはじき出した数字がこの広島原爆の168発分ですから、おそらくこの2倍か3倍が大気中に放出されたと私は思います。

 つまり、福島原発事故は、広島原爆が放出した放射性物質の400倍とか500倍をすでにまき散らしてしまった大変な事故なのです。


騙されたあなたにも責任がある 脱原発の真実


図解 原発のウソ


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0