フランクフルトから日本、日本から南の島へ [旅行]

クリスマスのオーストリアからドイツへ。一駅一泊の一人旅はフランクフルトが終点だった。
ゲーテハウスを見学し、とても高邁な文学者には及びもつかないけれど、「若きウェルテルの悩み」は
高校生の頃に読んでて疲れたことを思い出した。そんなに悩まなくていいのに、と。
そして、ゆったりと流れるマイン川を眺め、お土産に包丁セットを買い、空港へ向かった。
空港で驚いたのは、カフェや土産物店などに混じってアダルトショップがあったことだ。
日本でも書店とかビデオやさんの一角にあるような店がちゃんと一軒の店として並んでいた。
勿論中をのぞくことはできなかったが、さすが先進国のドイツだと感心した。
 またしてもDDTの臭さで充満したアエロフロートに乗って、毛布で鼻と口を覆いながら、なんとか窒息も墜落もせずに無事に成田に着いたのは幸運だった。
元旦に家に到着すると年賀状が来ていた中に、南の島に赴任していた夫からの手紙があった。
え~、南の島へ来てくれ、だと。ドイツから帰ったばかりなのに。旅行代金が半額になるらしいけれど・・・。仕方なく、2日は年賀状を書いて三日に又成田から出発した。
 気温差は30度。ドイツは気温0度だったが南の島は30度以上だから気温差は30度以上。
慌てて水着をトランクに詰めて行った。
10人のグループで添乗員は無しなので、旅行社の夫の妻である私が代表してみんなのパスポートを持つことになった。
経由地を経て到着すると、満員の客の世話で夫は疲れているようだった。
お正月とあって、ホテルもコテージも観光客で満員で同じグループでもう一人の女性は私と一緒にスタッフの部屋に泊まることになった。なんでわざわざ遠くまで来てスタッフの部屋かな~。
それでも一応、島に来たからにはと私は同室の女性と一緒にシュノーケルをして熱帯魚やエイと一緒に水族館のような海で泳いだ。美しかった。
 そんなこんなで夜になり、やっと話ができるようになった夫と私は藁屋根のバーでビールを一杯飲んでいた。 するとカウンターのバーテンダーが電話だと夫に渡す。
なんだか聞き取れないと夫がいうので私と電話を替わると、別の島のホテルの支配人らしい人が始め、女性客が sick というので何か胃薬でも飲んでもらって、と言っていたら、いや違う、
[she was drowned! ,drowned!]と叫んだ。
溺れたらしい。え。こんな夜に?だった。
日中でもあまり海に入って泳ぐ人は少なく大体は砂浜で日光浴をしていた。
夜なんて誰も海になんか入らない。
びっくりしてビールの酔いもさめ、夫と二人で従業員が出してくれた小さなボートに乗って別の島へ向かった。大洋に浮かぶ木の葉みたいなボートはスピードを出して飛ぶように走る。
転覆したら終わりだと思いつつ乗って行った。(続く)
 

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